A：『君はナタデココ』

 

『君はナタデココ』

 
結婚すると名田手ここ――ナタデココになってしまう主人公・皆本ここ（大類果恋）。
今まで気にしたことなんてなかったのに、周りに指摘されてからというもの、ここの心は浮かないまま。
「大好きなひとの名字になったら、どうして馬鹿にされてしまうの？」
端から見ればどうでもいいこと。
だけど、当事者はいつだって本気で悩んでいるし、傷ついているのだ。

夏の夕暮れ、
遠くの方から楽しげな祭囃子が聞こえてくる無人駅で
ぽつねんと電車を待つここが出会ったのは、名前に何かしらの思いを抱く人たちと、
もうひとりの主人公・自分をナタデココと名乗る女の子（星水貴）だった……。

これは誰もが持っている「名前」にまつわるお話です。

名前の数だけそれぞれの人生があるように、
主人公だけでなく、登場人物全員の物語をも描いています。

十人分のお話をぜひお楽しみください。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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